端午の節句の意味と兜や鯉のぼり、柏餅の意味について知る

By | 2015年3月8日

男の子の成長と幸せを願う端午の節句ですが、兜や鯉のぼりにはそれぞれどういった意味が込められているのでしょうか。
五月人形と一口にいっても、兜、武者人形、金太郎に鍾馗などありますね。
また、柏餅やちまきなどのお供え、菖蒲の活用方法は?


 

端午の節句の意味と由来は?

端午の節句の「端午」とはもともと「月の初めの午」という意味でした。
それがだんだんと5月5日をさすようになり今ではこどもの日という祝日になりました。

中国では昔、5月は不吉な月と考えられていたため、端午に蓬(よもぎ)で作った人形を門戸に飾ったり、菖蒲酒を飲んだりして厄除けをしていました。
それが日本に伝わり7世紀初め蓬や菖蒲をつむ宮中行事になり、平安時代になると一般の家庭でも飾るようになっていきました。
江戸時代になると「菖蒲」が「尚武(しょうぶ)武道を重んじること」=勝負、という読みと同じなので端午の節句が男の子の節句になったと考えられています。

 

 

端午の節句と兜の意味は?

男の子が強くたくましく育ってほしいという願いをこめて兜や人形を飾ります。
五月人形や武者人形といわれ、雛飾りのように段になった段飾りや台の上に乗せた平飾りなどがあります。

兜:兜が身を守り災いが降りかからないようにという意味
武者人形:鎧兜をつけた武者姿や歴史上の人物、物語などに登場する人物の人形
(牛若丸と弁慶、金太郎、桃太郎など)
鍾馗(しょうき):悪い病気を追い払うといわれている中国の神様

 

 

端午の節句と鯉のぼりの意味は?

鯉のぼりが飾られるようになった由来はいくつかあります。

幟(のぼり)や吹き流しは平安時代にさかのぼります。
源氏の白旗、平氏の赤旗のように軍の目印だったものが端午の節句に取り入れられたもので、江戸時代に一般の人々が鯉の形で幟を作ったのが始まりといわれ鯉は天にのぼって龍になるという伝説から立身出世の願いをこめて飾ります。

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または龍になる伝説から日本では田の神様を迎える目印として家の前に柱をたてる風習とあわさって鯉のぼりをたてるようになったともいわれています。

 

 

端午の節句と柏餅の意味は?

柏餅は上新粉(うるち米の粉)を蒸して小豆あんを包み柏の葉でくるんだものです。柏の葉は、新芽が出るまで古い葉が落ちることがないので「家系が絶えない」「子孫繁栄」という願いが込められていて縁起物として端午の節句に食べるようになりました。

 

 

端午の節句と粽(ちまき)の意味は?

笹の葉でもち米を蒸したものです。
中国から伝わったもので、各地でいろいろな作り方があります。
昔は茅(ちがや)の葉で巻いたことからちまきの名前がついたといわれています。
茅(ちがや)とは荒れ地などにはえるイネ科の植物です。
どちらの葉にも魔除けの力があると考えられています。

 

 

端午の節句と菖蒲の意味は?

端午の節句に菖蒲を飾るのは、葉に強い香りがあり魔除けの力があるといわれていたからです。
旧暦の5月(現在の6月)は梅雨のシーズンであり、気温や湿度によりカビの増殖や伝染病や害虫の被害が多かったため、この時期を無事に過ごせるよう菖蒲を飾りました。

菖蒲には、「ショウブ」と「ハナショウブ」があります。
五月人形に飾る菖蒲は、アヤメ科のハナショウブ。
ショウブ湯に使う菖蒲は、サトイモ科のショウブです。こちらは黄色い穂のような花をつけ、葉に強い香りがあります。

ショウブ打ち:束ねたショウブを地面に打ち付けてその音の大きさを競う遊びです。大きな音を出すと縁起が良いとされていました。

ショウブ切り:束ねたショウブを刀に見立ててチャンバラごっこをする風習がありました。邪気を払い武道の上達を祈る意味があったそうです。

ショウブはちまきとショウブまげ:ショウブの葉を頭に巻いたり髪に巻いたりします。魔除けや頭痛よけにしたとされています。

ショウブまくら:端午の節句の前日夜、魔除けのためにショウブの葉をしきます。

ショウブ湯:ショウブの葉を束ねて浮かべます。邪気を払ったり心や体を清めたり香りを楽しみます。

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